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物件状況確認書(告知書)・付帯設備表

不動産業者向け
選ぶだけでA4書面に。印刷・PDF保存
売買取引で売主が買主に物件の状況・設備を告知する書面です。売主の告知は正確に行う必要があり、記載漏れ・虚偽は契約不適合責任等の問題となります。最終的な内容は宅地建物取引士・専門家にご確認ください。

基本情報

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物件状況確認書(告知書)・付帯設備表の書き方と基礎知識

物件状況確認書(告知書)と付帯設備表は、不動産の売買で売主が「自分が把握している物件の状態」と「引き渡す設備の状態」を買主に伝えるための書面です。ここでは、2つの書面の役割の違い、主な記載項目、「知らない」と「ない」の書き分けを含む記入例、契約不適合責任や重要事項説明との関係を、売買仲介の流れに沿って整理します。上のツールは項目を選んで備考を書き足すだけでA4の書面にまとまり、そのまま印刷・PDF保存できます。

物件状況確認書(告知書)とは:記入するのは売主

物件状況確認書は、売却する土地・建物について、雨漏りやシロアリの被害、境界の状況、周辺環境など、売主が把握している事実を買主に伝える書面です。記入するのは仲介会社ではなく売主本人で、仲介会社は記入方法の説明や内容の確認を行う立場です。名称は様式によって異なり、全宅連(全国宅地建物取引業協会連合会)の書式では「物件状況確認書(告知書)」、不動産流通経営協会(FRK)の書式では「物件状況等報告書」と呼ばれ、実務では「告知書」「物件状況報告書」と略されることもあります。

FRKが公開している売却向けのガイドでは、物件状況等報告書と設備表は媒介契約の締結後すみやかに売主自身が記入し、その内容は購入を検討する人にも参考情報として示されると案内されています。売買契約の時点で記入内容と現況に違いがあれば書き直し、売主・買主が署名・記名押印します。また、全宅連が公開している売買契約書の書式例には、売主が別添の「物件状況確認書(告知書)」で物件の状況を買主に告知する旨の条項があり、告知書は契約書とセットで扱われる書面です。

付帯設備表との違いと役割分担

告知書が扱うのは、土地・建物そのものの状態や過去の履歴です。これに対して付帯設備表は、給湯器・キッチン・エアコン・照明・網戸など、引渡し後も物件に残す設備について「有・無」と「故障・不具合の有無」を一覧にする書面です。FRKの書式では、物件状況等報告書・設備表とも「土地建物・土地用」と「区分所有建物用」の2種類が用意されています。

設備の故障について売主がどこまで責任を負うかは、使用する売買契約書の条項で決まります。たとえば全宅連の売買契約書の書式例では、付帯設備表で「有」とした設備を引渡しと同時に引き渡すこと、設備の故障・不具合については売主が責任を負わないことが定められています。一方、FRKのガイドでは、設備表の「故障・不具合」欄を「無」とした主要設備は使用可能な状態で引き渡す責任があり、引渡完了日から7日以内に限って買主が修補を請求できると説明されています。いずれの場合も設備表の記載が引渡し時の基準になるため、故障している設備は「故障あり」と正確に書いておくことが大切です。

本ツールは、告知書(物件状況の告知)と付帯設備表をまとめてA4サイズの書面に出力します。仲介会社が指定する様式がある場合は、その様式に従ってください。

主な記載項目

告知書・設備表でよく確認される項目と、このツールで選べる内容は次のとおりです。

  • 雨漏り:現在の雨漏りだけでなく、過去の雨漏りと修理の有無。ツールでは「現状なし/過去にあり/現在あり」から選びます。
  • シロアリの害:被害の有無に加え、駆除・予防工事の履歴があれば備考に書きます。
  • 建物の腐食・不具合:柱や土台の腐食、建物の傾き、外壁・基礎のひび割れなど、気づいている不具合。
  • 給排水管の故障・漏水:水漏れ、詰まり、排水の流れの悪さ、過去の配管工事など。
  • 境界・越境:境界標の有無、塀・フェンス・樹木・屋根やひさしの越境、隣地との取り決め。ツールでは「問題なし/確認要/越境あり」から選びます。
  • 地盤沈下・軟弱地盤、浸水・水害の履歴:敷地の沈下や、床上・床下浸水の経験など。
  • 事件・事故・自殺等:いわゆる心理的瑕疵に関わる事項(下の国土交通省ガイドラインの項を参照)。
  • 近隣の騒音・振動・臭気:工場・店舗・道路・線路などによる生活環境への影響。
  • アスベスト等の使用:石綿使用調査の記録の有無など。わからない場合は「不明」を選びます。
  • 付帯設備:キッチン、浴室・給湯器、トイレ、エアコン、照明器具、インターホン、火災警報器、網戸・雨戸、収納・建具、TVアンテナ・配線の10項目を「有・正常/有・故障/無」で整理します。

書き方・記入例:「知らない」と「ない」を書き分ける

告知書で最も大切なのは、確認した結果「ない」のか、調べていないので「わからない」のかを区別することです。点検したことのない床下や屋根裏について「なし」と書くと、後で不具合が見つかったときに「ないと説明された」と受け取られるおそれがあります。このツールで「不明」を選べない項目は、状況欄を選んだうえで備考欄に「床下は未確認」「把握していない」のように補足してください。

過去の不具合は、修理済みでも書くのが基本です。「過去にあり」を選び、備考に時期・場所・内容・対応をセットで書くと正確に伝わります。

  • 記入例(雨漏り):「2019年頃、2階北側洋室の天井に雨染み。同年に屋根の一部を補修し、その後の再発は確認していない」
  • 記入例(シロアリ):「2021年に防蟻処理を実施(施工業者の保証書あり)。被害の発生は把握していない」
  • 記入例(設備):「浴室乾燥機は暖房機能のみ作動しない」「エアコンは和室の1台のみ残し、他は引渡しまでに撤去」

付帯設備は「有・正常」「有・故障」「無」のいずれかを必ず選び、故障がある場合は症状を具体的に書きます。引渡しまでに撤去する設備や、残すかどうか未定の設備は、備考で扱いを明記しておくと引渡し時の行き違いを防げます。修理の見積書・請求書・保証書など裏付けになる資料があれば、告知書と一緒に保管しておくと説明がスムーズです。

事件・事故など(心理的瑕疵)の扱い

国土交通省は令和3年10月に「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を公表しています。これは宅建業者が買主・借主に告げる範囲の目安を示したもので、媒介を行う宅建業者は、売主に告知書(物件状況等報告書)などへの記載を求めることで、通常の調査義務を果たしたものとする考え方が示されています。宅建業者が原則として告げなくてもよい場合として、老衰・病気などの自然死や、日常生活の中での不慮の事故による死が挙げられていますが、長期間発見されずに特殊清掃や大規模リフォーム等が行われた場合は扱いが異なります。告げる場合の内容は、発生時期(特殊清掃等が行われた場合は発覚時期)・場所・死因・特殊清掃等の有無とされ、氏名や具体的な死の態様までは不要とされています。

同ガイドラインでは、告知書等が後日のトラブルで証拠資料になり得ることや、事案を故意に告知しなかった場合に民事上の責任を問われる可能性がある旨を、仲介会社があらかじめ売主に伝えることが望ましいことにも触れています。売主として把握している事実は、判断に迷うものも含めて仲介会社に伝え、記載方法を相談してください。

契約不適合責任との関係(民法562条〜564条・566条・572条)

引き渡された目的物が種類・品質・数量に関して契約の内容に適合しない場合、買主は売主に対し、修補などの履行の追完を請求できます(民法562条)。追完がされないときは代金の減額を請求でき(563条)、損害賠償の請求や契約の解除も妨げられません(564条)。2020年4月の民法改正により、従来の「瑕疵担保責任」はこの「契約不適合責任」の考え方に改められました。告知書と特に関係が深いのは、次の2つの規定です。

  • 期間の制限(566条):種類・品質の不適合は、買主が不適合を知った時から1年以内に売主へ通知しないと、その不適合を理由とする権利を行使できません。ただし、売主が引渡しの時に不適合を知っていたとき、または重大な過失によって知らなかったときは、この制限は適用されません。
  • 免責特約の限界(572条):「契約不適合責任を負わない」旨の特約をしても、売主が知りながら告げなかった事実については、責任を免れることができません。

実際の売買では、契約不適合責任の範囲や通知期間を売買契約書の特約で定めることがあります。FRKのガイドでは、民法の規定は任意規定であるとしたうえで、売主が消費者である一般的な既存住宅の取引を前提とした標準売買契約書(一般仲介用)について、建物は雨漏り・構造耐力上主要な部分の腐食・シロアリの害・給排水管の故障の4種類に限り、引渡完了日から3か月以内に通知された場合に修補する形で責任を限定する例が紹介されています。また全宅連の売買契約書の書式例には、買主が契約締結時に不適合を知っていた場合は、契約不適合責任の条項に基づく権利を行使できない旨の定めがあります。知っている不具合を告知書に具体的に書いて伝えておくことは、責任の範囲をはっきりさせ、引渡し後の争いを避けるうえで売主自身にとっても重要です。なお、宅建業者が自ら売主となる売買(買主が宅建業者でない場合)では、宅地建物取引業法40条により、通知期間を引渡しの日から2年以上とする特約を除き、民法566条の規定より買主に不利な特約はできません。

重要事項説明(35条書面)との関係

宅地建物取引業法35条は、宅建業者に対し、契約が成立するまでの間に、宅地建物取引士をして重要事項を記載した書面を交付して説明させることを義務づけています。重要事項説明書(35条書面)は宅建業者の責任で作成・説明する書面であり、売主が自ら知る事実を記入する告知書とは、作成者も法的な位置づけも異なります。告知書を渡したからといって重要事項説明が不要になるわけではなく、重要事項説明があるから告知書が不要になるわけでもありません。

ただし、両者は内容面で連動しています。既存の建物では、建物状況調査(インスペクション)の実施の有無と結果の概要、設計図書・点検記録など建物の建築・維持保全に関する書類の保存状況が説明事項とされており(同条1項6号の2)、売主でなければ分からない情報が多く含まれます。全宅連の重要事項説明書の書式でも、石綿使用調査の記録、建物状況調査、書類の保存状況・耐震診断に関する項目に、照会先として「売主(別添「物件状況確認書(告知書)」参照)」を選ぶ欄が設けられています。さらに宅建業者は、契約の締結の勧誘に際し、重要事項説明の対象事項や相手方の判断に重要な影響を及ぼす事項について、故意に事実を告げず、または不実のことを告げることが禁じられています(同法47条1号)。仲介会社が売主に正確で具体的な記入を求めるのは、こうした仕組みがあるためです。

ダウンロード様式(エクセル・Word)とこのツールの使い分け

告知書・付帯設備表の様式は、業界団体や仲介会社がそれぞれ用意しています。たとえば全宅連の付帯設備表は、会員向けサイト「ハトサポ」で会員限定で提供されています。仲介を依頼している場合は、まず仲介会社が指定する様式(エクセル・Word・紙など)を確認し、それに記入するのが基本です。

このツールは様式ファイルを配布するものではなく、ブラウザ上で項目を選んで入力し、A4の書面として印刷・PDF保存する作成ツールです。エクセルのセル幅や改ページを調整する必要がなく、入力に合わせてプレビューがすぐに更新されます。入力途中の内容は「保存」ボタンで保存して、後から続きを編集できます。一方で、Excel・Word形式での出力には対応しておらず、確認項目は告知10項目・設備10項目の固定(各項目に備考を自由記入)で、署名・押印欄は設けていません。売主へのヒアリングの下書き、媒介契約前の事前整理、指定様式に転記する前の確認用などにお使いください。体験版では印刷物に「体験版」「SAMPLE」の透かしが入り、透かしなしの出力は買い切りのライセンスキーで解除できます(月額課金はありません)。

よくある質問

物件状況確認書(告知書)は誰が作成するものですか?
売主です。売主が把握している物件の状況を、売主自身が記入して買主に伝えます。仲介会社は記入方法の説明や内容の確認を行いますが、売主に代わって事実を決めるものではありません。
告知書と付帯設備表は何が違いますか?
告知書は雨漏り・シロアリ・境界・周辺環境など土地建物そのものの状況を、付帯設備表は給湯器やエアコンなど引渡し後も残す設備の有無と故障・不具合の有無を記載します。全宅連やFRKの書式でも、2つの書面をセットで用いる形になっています。
わからない項目は「なし」と書いてもよいですか?
確認していない事項を「なし」とするのは避けてください。「なし」は把握している範囲で該当がないことを示すものとし、わからない場合は「不明」「未確認」と分かるように書きます。このツールで「不明」を選べない項目は、備考欄に補足してください。
「契約不適合責任を負わない」特約があれば、不具合を告知しなくてもよいですか?
いいえ。民法572条により、責任を負わない旨の特約をしていても、売主が知りながら告げなかった事実については責任を免れることができません。知っている不具合は告知書に記載して伝えてください。
エクセルやWordの様式をダウンロードできますか?
このページは様式ファイルの配布ではなく、ブラウザで入力してA4で印刷・PDF保存する作成ツールです。Excel・Word形式での出力には対応していません。仲介会社や業界団体が指定する様式がある場合は、そちらをご利用ください。

※ 本ページの解説および本ツールが作成する書面は、一般的な参考様式・参考情報であり、法的助言ではありません。告知書・付帯設備表の様式や売主が負う責任の範囲は、仲介会社の指定様式や売買契約書の条項によって異なります。法令は改正されることがあるため最新の条文をご確認のうえ、個別の取引については宅地建物取引士・弁護士等の専門家にご確認ください。