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賃金台帳とは?法定3帳簿の記入方法と保存義務を実務的に解説
賃金台帳は法律で作成が義務づけられた記録
賃金台帳は、従業員の給与を記録する帳簿で、労働基準法第107条により作成・保存が義務づけられています。給与計算のたびに必ず作成しなければならず、3年間の保存期間があります。保存義務を怠ると、30万円以下の罰金に処せられるリスクがあるため、適切に管理することは経営者の責任です。
記入すべき5つの必須項目
賃金台帳に記入する項目は、労働基準法施行規則で定められています。
① 氏名、性別、賃金計算期間 — 従業員を特定するための基本情報です。
② 労働日数、労働時間数 — 出勤日数と総労働時間(通常時間と時間外労働に分けて記入します)。
③ 給与額の内訳 — 基本給、手当、控除額(保険料、税金など)を項目ごとに明記。
④ 控除項目の詳細 — 所得税、社会保険料、雇用保険料など、給与から天引きした金額。
⑤ 実払額(手取り) — 実際に従業員に支払った金額。
紙で記録しても、ExcelやGoogle Sheetで管理しても法的に問題ありません。ただし、改ざんができないよう日付入りで保管することが推奨されます。
給与計算をするなら一緒に確認する「法定3帳簿」
実は賃金台帳は、給与に関連する3つの法定帳簿のうちのひとつです。
- 賃金台帳 — 従業員ごとの給与記録
- 出勤簿(タイムカード等) — 労働時間の記録
- 給与支払い明細書 — 従業員に渡す給与の内訳
この3つは互いに連動する関係です。出勤簿の時間が賃金台帳の労働時間に、給与支払い明細書の支給額が台帳と一致していることを確認してから給与を支払うことで、トラブルを防げます。
実務で陥りやすい3つの落とし穴
① 出勤簿と賃金台帳の時間が一致していない — 管理者が別人だと食い違うことがあります。給与支払い前に必ず照合しましょう。
② 控除額を根拠なく上乗せしている — 社員への貸付金の返済や私的なロッカー代は、本人の同意書がないと違法です。記入時に根拠書類を併せて保管しておくこと。
③ 3年の保存期限を過ぎて廃棄していない — 労働トラブルや税務調査時に「証拠がない」と言い張れません。保管ルールを決めておくと安心です。
小規模事業者向けの現実的な対策
従業員が数名の場合、ExcelテンプレートやGoogleフォームを活用して自動化することで、時間を大幅に削減できます。また、ブラウザだけで賃金台帳を作成・保存できるツール(例えば「サクッとツール」の賃金台帳機能など)を活用すれば、入力漏れを防ぎながら法定要件を満たせます。ただし税務・労務トラブルが起きた場合は、労務士や社労士に一度相談することをお勧めします。
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