「更新のご案内(貸主・管理会社 → 賃借人への通知文)」と「更新合意書(双方署名の合意書面)」を切り替えて作成し、A4のPDFで発行します。
※ 合意書では「いつ・どの契約を更新するか」を一意に特定する必要があります。原契約の名称・締結日は必ず入力してください。
※「据置」を選ぶと更新後賃料は現賃料と同額として扱います。
※ 更新案内は「更新料・火災保険・保証会社」の3点セットが一般的です。記載しない項目は「案内に記載しない」を選んでください。合意書モードでも、入力した項目は条文に反映されます。
空欄の場合は「本合意書に定めるもののほか、原契約の各条項は変更なくそのまま適用される」旨のみを記載します。
賃貸の更新まわりでは、送付状・領収書・覚書などの書類も作成できます。
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普通借家契約の期間満了が近づいたら、貸主・管理会社から借主へ「更新のご案内」を送り、更新後の期間・賃料・更新料などの条件を「更新合意書」で確認しておくと、後日の認識違いを防げます。ここでは、合意更新と法定更新の違い、定期借家との違い、更新料と更新事務手数料、更新案内を出すタイミング、更新合意書に書くべき項目を、借地借家法などの一次情報をもとに整理します。上のツールは入力した内容から案内文と合意書の条文を組み立て、そのままA4のPDFにできます。
合意更新は、貸主と借主が話し合って更新後の期間や賃料などを決め、契約を更新する方法です。国土交通省の賃貸住宅標準契約書も第2条第2項で「甲及び乙は、協議の上、本契約を更新することができる」と定め、解説コメントで当事者間の合意による更新(合意更新)を確認的に記述したものと説明しています。更新合意書は、この合意の内容を書面に残すための書類です。
法定更新は、当事者の合意がなくても法律によって更新される仕組みです。借地借家法第26条第1項は、期間の定めがある建物賃貸借で、当事者が期間満了の1年前から6月前までの間に「更新をしない旨」または「条件を変更しなければ更新をしない旨」の通知をしなかったときは、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなし、その期間は定めがないものとすると定めています。通知をした場合でも、期間満了後に借主が使用を続け、貸主が遅滞なく異議を述べなかったときは同様に更新されます(同条第2項)。また、貸主からの更新拒絶の通知は、建物の使用を必要とする事情などを考慮して正当の事由があると認められる場合でなければすることができません(第28条)。これらの規定に反する特約で借主に不利なものは無効です(第30条)。
| 合意更新 | 法定更新 | |
|---|---|---|
| 更新のしかた | 貸主・借主の合意(更新合意書などで確認) | 所定の期間に通知がない場合などに、法律上更新したものとみなされる(借地借家法26条) |
| 更新後の条件 | 合意した条件(賃料の改定なども可能) | 従前の契約と同一の条件 |
| 更新後の期間 | 合意した期間(1年未満とした場合は期間の定めがないものとみなされる:29条1項) | 期間の定めがないものとなる(26条1項ただし書) |
定期建物賃貸借(定期借家)は、公正証書による等書面によって契約をするときに限り、契約の更新がないこととする旨を定めることができる契約です(借地借家法第38条第1項)。期間が1年以上の場合、貸主は期間満了の1年前から6月前までの間に、期間の満了により賃貸借が終了する旨を借主に通知しなければ、その終了を借主に対抗できません(同条第6項)。定期借家で期間満了後も同じ借主に貸す場合は、更新ではなく新たに契約を結ぶことになるため、本ツールの更新合意書はその代わりにはなりません。
更新料について、借地借家法には定めがありません。消費者庁の消費者契約法逐条解説も、「賃貸借契約において特約がなければ賃借人は更新料を支払う義務は負わない」ことを一般的な法理の例として挙げています。つまり、更新料を請求できるのは契約書に更新料の定め(更新料条項)がある場合です。
更新料条項の有効性については、最高裁平成23年7月15日第二小法廷判決(民集65巻5号2269頁)が、賃貸借契約書に一義的かつ具体的に記載された更新料条項は、更新料の額が賃料の額や更新される期間などに照らして高額に過ぎるなどの特段の事情がない限り、消費者契約法第10条により無効とはならないと判断しています(この事案は契約期間1年・更新料は賃料の2か月分)。更新案内に更新料を記載するときは、契約書の条項と金額の根拠を事前に確認しておきましょう。なお、住宅の賃貸借の締結や更新に伴う更新料など返還しないものは、消費税が非課税です(国税庁タックスアンサーNo.6225)。
更新事務手数料は、管理会社などが更新手続きの事務について請求する費用で、貸主に支払う更新料とは別のものです。請求の有無や金額は契約書の定めや事前の説明内容によるため、案内では更新料と分けて記載します。本ツールの案内文でも、更新料と更新事務手数料は別の行に表示されます。
借地借家法第26条第1項の「期間満了の1年前から6月前まで」は、更新をしない旨や、条件を変更しなければ更新をしない旨を相手方に通知するための期間です。貸主が更新を機に賃料の値上げなど条件の変更を求めたい場合は、この期間を意識して早めに借主と協議を始める必要があります。賃料について合意できないときは、租税などの負担の増減、経済事情の変動、近傍同種の建物の賃料との比較により賃料が不相当となった場合に、将来に向かって増減を請求できる制度があります(第32条)。改定の通知文は家賃改定通知書で作成できます。
従前と同じ条件で合意更新する場合の案内時期について、借地借家法に定めはありません。借主が内容を確認して書類を返送し、更新料の支払い、火災保険や家賃債務保証の更新手続きを済ませるまでの時間を見込み、契約書に定められた手続きや期限に合わせて余裕をもって送付します。本ツールの「書類のご返送期限」欄を使うと、期限を案内文に明記できます。
本ツールの合意書モードでは、入力した項目に応じて条文を組み立て、火災保険・保証会社の条項を入れたときは以降の条番号を自動で繰り下げます。更新案内モードでは、更新料・火災保険・保証会社のうち必要な手続きを本文で案内し、更新条件を「記」以下の表にまとめます。
参考(一次情報):借地借家法(e-Gov法令検索)/国土交通省「賃貸住宅標準契約書」/消費者庁「逐条解説 消費者契約法 第10条」/国税庁 No.6225
※ 本ページの解説は一般的な参考情報であり、法的助言ではありません。本ツールが作成する書面は参考様式です。更新の取扱いや個別の契約条項の有効性は、契約書の定め・特約・最新の法令によって異なります。最終的な判断は宅地建物取引士・弁護士等の専門家にご確認ください。
※ 本ツールが出力する書面は参考様式です。賃貸借契約の更新は、契約書の定め・特約・地域の慣行・最新の法令によって取扱いが異なります。重要な契約は専門家へのご相談を推奨します。